「レイアウト」と「デザイン」、どちらもよく耳にする言葉です。
何となく違う意味のようで、よくよく考えると同じ意味に思えてしまいます…。
ですがこの「レイアウト」と「デザイン」、意味が違うので使い分けが必要です。
ということで、今回は「レイアウト」と「デザイン」の意味の違いや使い分けなどについて調べてみました。
1.「レイアウト」と「デザイン」の意味の違いと使い分けは?
まずは「レイアウト」を辞書で調べます。
・配列。配置。
部屋にたとえると、ベッドやソファー、テレビの配置を変更して模様替えをしますが、それが「レイアウト」を変更するということです。
新聞や雑誌にたとえると、記事本文や写真や図などの、紙面の割り付けのことを指します。
続いて「デザイン」を辞書で調べます。
・意匠計画。生活に必要な製品を製作するにあたり、その材質・機能および美的造形性などの諸要素と、技術・生産・消費面からの各種の要求を検討・調整する総合的造形計画。
(一部省略あり)
つまり、様々な物づくりなどにおいて、あらゆる要素を考慮して、見た目を美しくしたり、使い勝手などをよくすることが「デザイン」です。
新聞や雑誌にたとえると、紙面の割り付けのほかに、文字のサイズや色の選択、写真の加工、グラフの種類の選択など全て「デザイン」になります。
また、デザインは「快適な生活をデザインする」や「ビジョンデザイン」「キャリアデザイン」といった、必ずしも形があるとは限らない場合にも使います。
ということで、「デザイン」とは見た目や機能性などをよくすることであり、その中には「配置」「配列」である「レイアウト」も含まれるのです。
2.「フォーマット」とは?「レイアウト」との違いは?
まずは「フォーマット」を辞書で調べます。
①形式。書式。構成。
②初期化。
③ファイル形式。
意味が①②③と3種類になっていますが、基本的には全部同じような意味です。
たとえば、DVDやブルーレイディスクを使用する際に、最初に「フォーマット」しますが、これは意味の②初期化です。
たとえば、丸いDVDやブルーレイディスクを陸上競技場の丸いトラックだと仮定します。
完成したばかりの競技場のトラックにラインはついていません。
ですから、ランナーはどこをどのように走ればよいのかわかりませんよね。
しかし、トラックにラインをひくことで、ランナーはラインに沿って走ることが可能になります。
つまり、「フォーマット」とは完成したばかりで走行ラインのないトラックに、ランナーが走りやすいようにラインをひく作業なのです。
トラックにラインをひくことでランナーが走行可能となる、つまり「フォーマット」することでDVDやブルーレイディスクにテレビ番組の録画や情報の記録が可能となるわけです。
これは①の意味の「形式・書式・構成」も同じことです。
たとえばレポート作成の指示があった場合、「1ページは○行以内」「1行の文字数は○字以下」「フォントの種類は○体とする」という一定の書式の条件がフォーマットです。
これは、あらかじめ決まった書式、つまり指示する側が罫線や枠などを事前に作成し、渡す場合もあります。
こうしてもらうと、レポートを作成する側はやりやすいですよね。
要するに、これは全て陸上競技場のトラックにラインをひくことと同じことなのです。
「レイアウト」と「フォーマット」の違いを簡単にまとめると、「レイアウト」はレポートの本文や写真、グラフや表など各パーツの配置や配列のこと、「フォーマット」はレポートの文字数やフォントの種類などの書式や形式のことです。
「意匠」と「デザイン」の違いについては、下の関連記事をご覧ください。
まとめ
以上が、「レイアウト」と「デザイン」の違いなどについてでした。
「デザイン」とは物づくりなどにおいて、見た目を美しくしたり、機能性などをよくすることです。
そして「デザイン」の中には、パーツなどを配列する「レイアウト」が含まれます。
「造形」と「造型」の違いについては、下の記事をどうぞ。