「所有」と「保有」。
「有する」のは共通していますが、「所」と「保」の違い。
ですが、なんとなく同じような意味にみえます…。
これではいけませんね!
ということで、「所有」と「保有」の意味を徹底的に紐解いてみましたよ!
本記事では、「所有」と「保有」の意味の違いと使い分けについて、徹底調査した結果をお伝えしていきます。
相当深く掘り下げましたのでご期待ください!
1.「所有」と「保有」の違い!
まずは、「所有」と「保有」の違いを簡潔に説明します。
「保有」とは、自分の物として持ち続けることで、手放す可能性が大きい。
なんとなくわかりにくいのですが、わかりやすく紐解いていきますね。
①いつか手放すこともある!
「所有」は、自分名義の物なので基本的には手放すものではありません。
一方の「保有」は、持ち続けはしますが手放す可能性もあるのです。
「保有」は、よく「株式を保有する」といった使い方をするとおり「株式」に対して使います。
これは、株式とは出資したことによる権利のことであり、いつかは手放すものです。
つまり、手放すことが前提である物に「保有」が使われるということ。
ただし、自分名義の物で手放すことはない物に「保有」を使っても間違いではありません。
②目に見えない物が多い「保有」!
それから、「保有」は目に見えない物、つまり物理的に存在しない物に使われるケースが多い言葉です。
たとえば、前の項で説明した「株式」もそうですが、その他に「著作権」などの「権利」や「個人情報」など。
「顧客の個人情報を所有する」や「権利を所有する」というと違和感がありませんか?
これは、目に見える「物」ではないからなのですね。
やはり、目に見えない物は「顧客の個人情報を保有する」か「権利を保有する」といった方がなんとなくスッキリします。
③「所有」と「保有」の違いを整理!
それでは、一度「所有」と「保有」の違いを整理しますね。
「所有」とは、自分の名義の物を持つということ。
そして「保有」とは、自分の名義の物を持ち続けること。
手放すことが前提の物の場合は「保有」が使われます。
また、権利など目に見えない物の場合も「保有」が多く使われるのですね。
2.「所有」と「保有」の辞書での意味!
今度は、「所有」と「保有」の意味を辞書で調べていきたいと思います。
①「所有」の辞書での意味!
【所有】
・自分のものとして持っていること。また、持っているもの。「―地」「―者」引用元:旺文社国語辞典
最初の項で解説したとおりですね。
自分の名義の物を持つということです。
②「保有」の辞書での意味!
【保有】
・自分のものとして持っていること。「株を―する」引用元:旺文社国語辞典
この辞書の説明では、「所有」との違いがわかりませんよね。
辞書にはありませんが、前の項で説明した内容が「保有」です。
3.「所有」と「保有」の使い方!
続いて、「所有」と「保有」の使い方を例文で紹介しますね。
①「所有」の使い方!
・会社の所有物であるパソコンを故障させてしまった。
・車の名義を変更することで所有者がかわった。
・家の前に放置された自転車の所有者をさがす。
・子供の頃から高級腕時計を所有するのが夢だった。
・複数名義で所有することが不可能だったことから代表者を決める。
②「保有」の使い方!
・著作権を保有している人は誰なのか。
・株式を保有していたが、売却を検討することにする。
・保有してはいけない兵器があるのではないか。
・政治的権利を保有するためには。
・個人が保有する金融資産は増加傾向なのか。
4.「所有」や「保有」には似た意味の言葉がたくさんある!
「所有」や「保有」には、意味が近い言葉が結構多いです。
たとえば、「保持」。
「保持」は、「持つ」というよりは「保ち続ける」といった意味になります。
たとえば、「世界記録保持者」といった使い方をしますよね。
「記録」もやぶられるまでは保ち続けるもの。
また、「保持」は「物」というよりは「世界記録」といったような「無形」の物が多くなります。
「保有」も無形のものが多いのですが、「保持」は特に多くなるのですね。
詳細については、下の関連記事をご覧ください。
「所有」や「保有」には、他にも意味が近い言葉はがたくさんあります。
下の記事もぜひ覗いてみてください。
参考にしていただければ幸いです。
まとめ
以上が、「所有」と「保有」の意味の違いと使い分けについてでした。
「所有」は、自分の物として持つこと。
一方の「保有」は、自分の物として持ち続けるで、手放すことが前提の物の場合に多く使われます。
また、無形の物が多いのも「保有」の特徴ですよ。