私の好きな料理に、「シチュー」と「グラタン」があります。
我が家では、結構なハイペースでローテーションされますが…。
そういわれれば、「シチュー」の次の日に「グラタン」となる日はありません…。
理由は、なんとなく似ているから…。
違う料理であることはわかっているのですが、よ~く考えると「いったい何が違うのだろう…」といった疑問が生まれました。
そんなわけで、この2つの料理を徹底的に調べてみました。
本記事では、「シチュー」と「グラタン」の違いについてわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「シチュー」と「グラタン」の違いとは!
最初に、「シチュー」と「グラタン」の違いを簡潔にお伝えします。
「グラタン」とは、具剤とソースをオーブンで焦げ目がつくまで焼く、焼き料理のこと。
簡単にまとめると、こういった違いです。
それでは、それぞれについてさらに詳しく解説していきますね。
2.「シチュー」とは!
「シチュー」は、具剤とソースを鍋で煮込む、煮込み料理。
肉や魚介類、野菜などを出汁とソースで煮込みます。
ソースにもいくつかの種類がありますよ。
ビーフシチュー用では「デミグラスソース」や「ブラウンソース」。
そして、クリームシチュー用では「ホワイトソース」。
この、ホワイトソースを使ったクリームシチューが、「グラタン」と似ているのですね。
似てはいるのですが、あくまでも「シチュー」は煮込み料理であり、「グラタン」のように焼いたりはしません。
この「シチュー」なのですが、英語で「stew」。
「stew」とは、「料理のシチュー」という意味の他に、「とろとろ煮込む」「弱火で煮込む」「柔らかくなるまでゆっくり煮込む」という意味があります。
この言葉の意味が、料理の名称になったのですね。
ちなみに、「グラタン」と似ている「クリームシチュー」なのですが、実はこの料理は日本人が考え出した日本発祥の料理。
フランスで発祥した白くない「シチュー」は、日本に伝わり白いものが考案されたのです。
ですから外国の人に、日本人が考えた造語である「クリームシチュー」と言っても意味は通じませんよ。
クリームシチューは大正時代に日本で考案されて、その後1966年(昭和41年)にクリームシチューのルーがハウス食品から販売されました。
それをきっかけに、広く日本中に普及したということです。
下は、調理不要のクリームシチュー。
洋食レストランとしても有名な、新宿中村屋の製品です。
煮込む必要がなく、電子レンジだけで完成してしまう優れもの。
簡単で便利ですね。
しかも、名店の味が楽しめます。
3.「グラタン」とは!
「グラタン」は、具剤とソースをオーブンで焦げ目がつくまで焼く、焼き料理。
下調理した肉や魚介類、野菜マカロニなどをホワイトソースであえて、チーズを添えオーブンで焦げ目がつくまで焼きます。
「シチュー」の場合はホワイトソース以外も使いますが、「グラタン」の場合はホワイトソースのみ。
「クリームシチュー」の発祥は日本でしたが、「グラタン」の発祥は日本ではなくフランス。
「グラタン」はフランス語で「gratin」と書きますが、そもそも「gratin」とは鍋についた焦げのこと。
「グラタン」も焼いて焦げ目をつけることから、その名がついたらしい。
その「グラタン」は、明治時代にフランス料理の一つとして日本に伝わりました。
日本でも徐々に人気が高まり、その「グラタン」が昭和の時代に進化します。
「グラタン」にご飯を入れた「ドリア」が、日本人によって考案されました。
下は、帝国ホテルの「グラタン」
冷凍食品のグラタンセットです。
5個のセットではありますが、なかなかの値段ですね…。
さすが、帝国ホテル…。
ギフトなどにも良いかもしれません。
まとめ
以上が、「シチュー」と「グラタン」の違いについてでした。
「シチュー」は煮込み料理で、「グラタン」は焼き料理です。
一言でいうと、こういった違いですね。
それにしても、「シチュー」から「クリームシチュー」を考案し、「グラタン」から「ドリア」を生み出す日本人…。
日本人、凄い…。
ちなみに、「ラーメン」「焼き餃子」「カレー」といった料理も日本人が独自にアレンジしてできた料理で、日本食になりつつあります。
インド人に日本のカレーを食べさせると、「美味しい」と言うそうですが、料理名がわからないらしい…。
発祥国の料理とは、違う味になっているということですね…。
ところで、「シチュー」の説明をしてきましたが、似た料理で「チャウダー」や「スープ」などがあります。
この「チャウダー」や「スープ」について、徹底的に調べた記事がありますよ。
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