「石灰岩」と「チャート」どちらも岩石ですよね。
見分けがつかないという方は多いのでは?
この、石灰岩とチャートってどう違うのでしょう(。´・ω・)?
ということで、今回は「石灰岩」と「チャート」の違いや見分け方などについて調べてみました。
1.「石灰岩」と「チャート」の違いは?
「石灰岩」と「チャート」はどちらも昔の生き物が積もってできた岩石、堆積岩ですが、成分が異なります。
炭酸カルシウム
・チャートの成分
二酸化珪素
①石灰岩とは
「石灰岩」は、フズリナやサンゴや貝類などの、石灰質つまり炭酸カルシウムの殻などの骨格が積もってできた岩石で、これは生物岩といいます。
サンゴは現在も生存していますが、古いものでは今から2億数千万年前の生物もいます。
想像することもできないほど昔ですね…。
また、石灰岩には生物の化石を含まないものもあります。
これは水に溶けている炭酸カルシウムが積もってできた岩石で、この石灰岩を化学岩といいます。
石灰岩はコンクリートなどの原料になります。
②チャートとは
「チャート」は、放散虫や珪藻などの、二酸化珪素の殻などの骨格が積もってできた岩石です。
ガラスと同じ成分で、非常に硬いことから加工が困難な岩石のですが、その硬さを利用して石材として使われることがあります。
石器時代には、その硬さを利用し石器として利用されていました。
石灰岩とチャートは、このとおり成分も違いますし、硬さも違います。
ちなみに、掘削工事などでチャートにぶつかると、その硬さゆえ工事が難航してしまいます。
どちらも堆積岩なのですが、堆積した時代にどのような生物が多く生息していたかで、その堆積岩の性質が違ってくるということです。
ちなみに、チャートの元になる海のプランクトン、放散虫がこちらです。
2.「石灰岩」と「チャート」の見分け方は?
見分け方①【硬さ】
石灰岩はもろく崩れやすいです。
チャートは硬いのでちょっとやそっとの衝撃では崩れません。
ですから、石灰岩とチャートを見分けるときには、岩を叩いてみるとよいです。
崩れたら石灰岩、崩れなかったらチャートです。
見分け方②【塩酸をかける】
理科の授業でも石灰岩とチャートの見分け方を習いますよね。
覚えているかなあ(。´・ω・)?
うすい塩酸をかけたとき、泡が発生するのが石灰岩です。
石灰岩と塩酸が反応し、二酸化炭素を発生しているのです。
チャートは塩酸をかけても気体は発生しません。
実際に石灰岩とチャートに塩酸をかける動画を下に貼っておきます。
【石灰岩とチャートに塩酸を加えてみた】
チャートを構成している二酸化珪素はガラスと同じ成分です。
塩酸が入っているガラスビンが溶けて、泡や二酸化炭素を発生させたら大変ですよね。
ガラスは塩酸をかけても溶けない、と覚えておくと忘れませんよ。
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まとめ
以上が、「石灰岩」と「チャート」の違いや見分け方についてでした。
石灰岩もチャートも昔々の生物が積もってできた岩石ですが、石灰岩は炭酸カルシウム、チャートは二酸化珪素からできています。
うすい塩酸をかけたとき二酸化炭素が発生するのが石灰岩、何も発生しないのがチャートです。
もしくは、叩いてき崩れるのが石灰岩、崩れないのがチャートです。