「味噌汁に豚肉を入れたら豚汁になる」と、私はこのように味噌汁と豚汁の違いを認識していたのですが、私のこの認識は当たっているのかな?
この認識どおりだとすると、味噌汁と豚汁は同じもの?
ということで、今回は「豚汁」と「味噌汁」の違いなどについて調べてみました。
1.「豚汁」と「味噌汁」の違いは?材料?レシピ?味噌汁に豚肉入れたら豚汁?
「味噌汁」とは味噌で味付けをした和風のお汁のことです。
「豚汁」とは具に豚肉の入った味噌味の和風のお汁のことです。
ですから、豚汁は豚肉の入った味噌汁であると言ってもよいかもしれません。
ですが一般的に豚汁は、食事の脇役的な存在の味噌汁に比べて具材が豊富でメインディッシュ的な存在です。
またレシピでも、豚汁の具材は最初に油で炒める工程がある地域が多く、この工程で味が変わってくるといわれています。
さらに、豚汁は地域によって加える隠し味が様々です。
【地域別豚汁の隠し味】
北海道:バター
高知県:しょうが・みょうが
島根県:酒粕
宮崎県:柚子胡椒
このほかにも、野菜やキノコなど入れる食材は地域によって様々なようですね。
酒粕入りの豚汁は、私はまだ食べたことがないのですが、これはこれでおいしそうですね。
体が温まりそうです。
豚汁とはおおむね「豚肉の入った味噌汁」とはいえ、具材の多い豚汁と味噌汁では食べたときの味わいや満足感に違いがありますよね。
豚汁には決まった作り方はありませんが、定食屋さんの豚汁に近づけたいときには以下を参考にしてみてください。
【本格豚汁のポイント】
・具にごぼうやにんじんなどの根菜類やこんにゃくを入れる
・具をサラダ油やごま油で炒めてから、だしと味噌を入れる
・味噌を入れた後も加熱、しばらく煮込む
ごま油などで炒めることで豚汁らしいコクが出ますし、食べたときに満足感や満腹感がアップします。
また、味噌汁では味噌の風味を飛ばさないため、味噌を入れた後は加熱しませんが、豚汁では汁に豚肉のうまみやだし、脂身を出すために味噌を入れた後もしばらく煮込みます。
豚汁のレシピ動画も貼っておきます。
【豚汁レシピ】
2.「おみおつけ」と「味噌汁」の違いは?
「おみおつけ」、聞きなれない人もいるかもしれませんが、実はこれ「味噌汁」の丁寧語です。
漢字で書くと「御御御付け」……ってどういうことやねん(゚Д゚;)
御御御付け(おみおつけ)の由来は、室町時代に朝廷や高い身分の人々に仕えた女性使用人の言葉だったそうです。
「御」が3つもつく理由・由来には諸説あります。
①汁物をあらわす「つけ」に丁寧に「御」をつけて「御付け」、さらに丁寧にすべく「御御(おみ)」をつけて「御御御付け」。
この「御御(おみ)」は、「おみこし」「おみくじ」「おみき」の「おみ」と同じ意味です。
②女性使用人の味噌をあらわす言葉「おみ(御味)」と、汁物のあらわす言葉「お付け」を合わせて「おみ+お付け」で「御御御付け」。
なるほど、味噌汁が「おみおつけ」になったのにはこういう由来があったのかφ(..)メモメモ
また、豊富な具材が入ったものが「御御御付け」、具材が少ないものを「味噌汁」と呼んだといった説もあります。
現在、「おみおつけ」は東日本では使われている地域もあるようです。
まとめ
以上が、「豚汁」と「味噌汁」の違いなどについてでした。
ちなみに、「豚汁」の読み方ですが、「ぶたじる」と読む人「とんじる」と読む人、同じ地域でも混在するようです。
「ぶたじる」と読む人が多いのは北海道や九州の一部などで、全国的には「とんじる」と読む人が多いようです。
私は「とんじる」なのですが、なぜかうちの祖母は「ぶたじる」といいます。
祖母も「ぶたじる」が多い地域の出身じゃないんだけどなあ。
もしかしたら「とんじる」と「ぶたじる」の割合も時代により変遷するのかもしれませんね。