「眺望」と「展望」。
似ていて、まぎらわしいですよね…。
といいますか、同じ意味では?と思ってしまいます…。
いやいや、これではいけません!
キチンと違いをハッキリさせなくてはいけませんね!
そういったわけで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
実は、「眺望」と「展望」の意外な違いを見つけました!
本記事では、「眺望」と「展望」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「眺望」と「展望」の意味の違い!
まずは、「眺望」と「展望」の意味の違いを端的にお伝えします。
ただし、「展望」には、社会の動きや人生の行く末などを広く見渡すという意味もあります。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「眺望」と「展望」の共通の意味とは!
「眺望」と「展望」は、どちらも広々と遠くまで見渡すことであり、また、そのながめのこと。
いろいろな書物やインターネットも含め、徹底的に調査してみましたが、双方に違いはありませんでした。
インターネット上では、「ぐるりと」見渡すのが「展望」で、普通に見渡すのが「眺望」といった説があるようです。
ですが、漢字の持つ意味と、言葉の意味も含めて徹底的に調べましたが、そういった違いはありませんでした。
どちらも、「広く」「広々と」見渡すことであり、違いはありません。
ですから、「山頂からの眺望が美しい」といいますし、「山頂からの展望が美しい」ともいいます。
この場合は、どちらも意味は同じ。
ただし、「展望台」や「展望タワー」といった言葉がありますが、「眺望台」や「眺望タワー」の方は聞いたことがありません…。
②「展望」だけのもう一つの意味とは!
「展望」には、「広々と遠くまで見渡す」という意味の他に、「社会の動きや人生の行く末などを広く見渡す」という意味もあります。
ちなみに、この意味は「眺望」にはありません。
「社会の動きや人生の行く末などを広く見渡す」という意味は、テレビ番組などでもよく使われます。
たとえば、「2019年の日本経済の展望をお伺いします」といった使い方。
これはつまり、2019年の日本経済はどうなるのでしょうか?といったことを意味しています。
日本経済がどうなるのかといった予測ですね。
あとは、面接試験などで「あなたの将来の展望は?」といった質問がされます。
この場合は「どういった部署で、どんな仕事をし、どうなりたいのか」といったことを質問しているのですね。
これは、自分の人生の行く末を見渡すということです。
③「眺望」と「展望」の違いを整理!
それでは、ここで一度「眺望」と「展望」の違いを整理します。
広々と遠くまで見渡すこと、これは「眺望」と「展望」の共通の意味。
ただし、社会の動きや人生の行く末などを広く見渡すという意味は「展望」だけにしかありません。
「事業の展望」「人生の展望」といった使い方をしますが、これは「眺望」に置き換えることはできませんよ。
2.「眺望」と「展望」の辞書での意味!
続いて、辞書による「眺望」と「展望」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「眺望」の辞書での意味!
【眺望】
・景色を広くながめ見渡すこと。また、そのながめ。見晴らし。「山頂からの―を楽しむ」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりの内容です。
②「展望」の辞書での意味!
【展望】
①広々と遠くまで見渡すこと。また、そのながめ。見晴らし。「―台」
②広く、社会のできごとや将来性などを見渡すこと。「将来への―が開ける」
引用元:旺文社国語辞典
意味が2つありますし、内容も説明したとおりです。
3.「眺望」と「展望」の使い方!
次に、「眺望」と「展望」の使い方を例文で紹介します。
①「眺望」の使い方!
・丘の上のあの家は眺望がよい。
・富士山越しに初日の出を眺望できる。
・キャニオンランズ国立公園のメサ・アーチからの眺望は素晴らしい。
・日当りと眺望に恵まれた田沢温泉集落。
②「展望」の使い方!
・サンシャインシティの展望台で年越しイベントが行われる。
・ガラス張りの展望台「天空の境」がオープンした。
・若者の目指している未来展望を考える。
・映画監督としての今後の展望を熱く語った。
4.「眺望」や「展望」には似た意味の言葉がたくさんある!
「眺望」や「展望」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「眺望」と「展望」の意味の違いと使い分けについてでした。
「眺望」と「展望」は、どちらも広々と遠くまで見渡すこと。
ただし、「展望」には、社会の動きや人生の行く末などを広く見渡すという意味もあります。
「今年の日本経済の展望は」の「展望」ですね。