昔々のことですが…。
真鍮や銅にできるサビは危険なもの…、といった話を聞いたことがあります…。
そうそう、10円玉にできる緑っぽいというか、青っぽいというか…、そんな感じのサビ…。
真鍮のアクセサリーや置物などにも、そういったサビができることがあります…。
この真鍮のサビ、「毒性がある」という説は本当なのだろうか?
また、何となく気持ちの良いものではありませんので、できれば落としたいし…。
ということで、この真鍮のサビの正体を徹底的に調べてみました。
本記事では、真鍮のサビ、特に毒性の有無や、落とし方と予防方法についてわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.真鍮のサビに毒性は?
結論から申し上げますと、真鍮のサビに毒性はありません。
危険はありませんので、安心してください。
真鍮にできるのは、「緑青(ろくしょう)」というサビの一つです。
この緑青は、主に「銅」にできるサビ。
真鍮も銅を混ぜた合金なので、緑青ができてしまうのです。
緑っぽく、しかも青っぽいので、まさに「緑青」ですね。
この色が、何となく「毒々しい」雰囲気をかもしだしていますが、「毒がある」といった噂がある理由は「色」のせいだけではありません。
昔は、公式に「毒がある」と認められていたようです。
実際に、昭和の時代には教科書にも「緑青は毒」と記載されていました。
また、池には「魚の命に関わるので、10円玉は投げ込まないでください」という立て看板もあったほど…。
では、なぜ「緑青の毒性説」が広がったのか…ですが…。
実はそれには様々な説があるのですが、その一つが下のとおり。
昔の銅の精錬には、猛毒の「ヒ素」が使われていました。
そのため、その当時は、銅に接した時に中毒を起こす人もいたようです。
この中毒が、「ヒ素」ではなく銅の「緑青」が原因と考えられていたということ。
でも実はこれ、勘違いだったのです。
1984年に厚生省(現在の厚生労働省)が、緑青に毒性がないことを公式に発表しています。
2.真鍮のサビの落とし方!
ピカピカの輝きを放つ真鍮…。
やはり、緑青は取り除きたいですよね…。
ということで、真鍮の緑青の落とし方を解説していきます。
他のサビもそうですが、緑青を落とすには溶かす方法と、削る方法があります。
緑青を溶かすには、真鍮を「酢」に浸けるだけでオッケー。
酢に浸けて数分で緑青が溶けて消えます。
ただし、酢に浸ける時間によっては変色やシミができる危険も。
ですから、大切なアクセサリーなどを酢に浸けるのは、やめたほうがいいかもしれません。
また、削るにはメラミンスポンジが有効。
このメラミンスポンジに水を含ませて擦るだけ。
ただし、文字通り「削り」ますので、ピカピカの光沢のある製品はやめたほうがいいかもしれません。
細かい傷ができる危険があります。
やはり、真鍮の緑青落としには、専用の薬剤がおすすめ。
これは、緑青を落とす薬剤と、艶出し剤がセットになっています。
真鍮だけではなく、銅の緑青にも使えますよ。
真鍮の魅力は「輝き」です。
大切な真鍮製品は、リスクの少ない真鍮専用の薬剤がいいかもしれません。
3.真鍮のサビの予防方法!
真鍮のサビは、水分や塩分などが原因です。
ですから、手から出る汗の、水分と塩分をマメに拭き取ることが大切。
真鍮のサビを予防するには、乾いた布で拭き取りましょう。
皮脂などの場合は、一度濡れた布巾で拭いてから乾いた布で拭いてください。
それから、防錆剤を使うのもおすすめ。
これは、「サビーヌブラス」。
サビを防ぐほかに、輝きを持続させます。
それから、こういった製品も。
これは、「防錆シールド」。
刷毛も付いていますので…。
細かいアクセサリーなどには使いやすいですね。
ところで、サビやすいものといえば、雨水にさらされている「傘」。
傘の骨の部分は、どんどんサビが広がります…。
ということで、傘のサビの落とし方を解説した記事がありますので、よかったら下のリンクからご覧ください。
大きい傘でも、手間をかけずに簡単に落とすことができます。
まとめ
以上が、真鍮のサビについてでした。
真鍮のサビは緑青ですが、この緑青に毒性はありません。
緑青は、酢やメラミンスポンジでも落とせますが、専用の薬剤を使うのがおすすめです。
緑青を予防するためには、乾いた布でマメに拭き取り掃除をしましょう。
専用の防錆剤もありますよ。
真鍮もサビも関係ありませんが、以下のような記事もあります。
狭いスペースにおける部屋干しアイデアについてはこれ。
靴のニオイ対策については、下のリンクからどうぞ。