「同意」と「合意」、どちらも「うまいことまとまってよかったね、めでたしめでたし」というイメージですが、よくよく考えてみると、両者は意味が違うような……口では説明できないけど全く同じ意味でないことは分かる……いや、説明できないんだから分かっていないんですね(;´∀`)
ということで、今回は「同意」と「合意」の意味や違いなどについて調べてみました。
1.「同意」と「合意」の意味と違いは?
「同意」と「合意」をそれぞれ広辞苑で引いてみました。
①同じ意味。
②同じ意見。同じ意思。
③他人の意見に賛成すること。
意見が一致すること。法律上は、契約当事者の意思表示の合致をいい、契約の成立要件となる。
つまり、一方が言ったことに対して、「それいいね」「意見が同じ」「賛成する」と相手が受け入れることが「同意」、双方お互いに意見を出した後で双方ともに納得することが「合意」です。
片方の意思表示にもう片方が合致させる(同意)のか、双方が意思表示をして合致する(合意)のかの違いです。
なんとなくイメージがわいたと思いますがもう少しかみ砕いて説明すると、あるひとつの意見に賛成するのが「同意」、様々な意見がぶつかり合い、それぞれが譲歩したりして結論が変化しながら決定されるのが「合意」ですね。
契約では、同意書は手術の同意書や入会の同意書などが多いですね。
「承諾書」ということもあります。
契約書や同意書を出されてあなたは署名・捺印するだけというのが「同意」です。
契約内容の決定から契約書の作成まで契約の当事者同士で行うのが「合意」です。
「同意」と「合意」の例文がこちら。
・計画に同意する
・みんなの同意を得る
・話し合いは難航したが、なんとか合意に達する
・プラザ合意
・日韓合意
2.「承諾」や「賛同」と「同意」はどう違う?
「承諾」とは「(相手の申し出や頼みを)聞き入れること。引き受けること。(広辞苑より)」ということで、申し出に対して受諾することを「承諾」といいます。
契約書では「同意」と同じ意味で使われることが多いです。
「承諾」の例文がこちら。
・彼の承諾を得た
・事後承諾
「賛同」とは「同意すること。賛成。(広辞苑より)」です。
「賛同」は賛成して同意することなのですね。
「賛同」の例文がこちら。
・会の趣旨に賛同した
・みんなからの賛同を得る
ということで、「賛同」は「同意」とほぼ同じ意味となります。
「承諾」と「同意」は非常に似ていますが、ある申し出や申し込みが発生しそれに賛成し受け入れる場合は「承諾」、ある意見・議題に賛成することが「同意」です。
読み方が違うのに意味がまぎらわしい言葉って、意外に多いです。
たとえば「策定」と「作成」、この2つの意味の違いをご存知ですか?
詳しくは、下の記事を覗いてみてください。
まとめ
以上が、「同意」と「合意」の意味や違いなどについてでした。
一方の意見に対して「同じ意見だ、賛成」と言うのが「同意」です。
ある人からの申し出に対しそれを受け入れるのが「承諾」。
「それ、いいね」「賛成、賛成」と拍手するのが「賛同」です。
当事者同士が自分の意見を出しあいお互いの妥協点を話し合った末、到達するのが「合意」です。
読み方が違うのに意味が似ている言葉、たとえば「別添」と「別紙」。
「別添」と「別紙」の違いをご存知ですか?
詳細については、下の関連記事をどうぞ。