玉ねぎもねぎも、食卓には欠かせない食材ですよね。
ところで、玉ねぎとねぎって形は全然違うのに、なぜどっちも「ねぎ」なの?
土の中にあるのが玉ねぎで地上から出た葉の部分がねぎなの?
ん、もしかして同じものなの?
ということで、今回は玉ねぎとねぎの違いや栄養などについて調べてみました。
1.「玉ねぎ」と「ねぎ」の違いは?栄養は?
玉ねぎとねぎは同じネギ属の植物ですが、別物です。
土の中が玉ねぎで葉の部分がねぎというわけではありません。
①「玉ねぎ」とは
玉ねぎはネギ属の多年草で、球根の部分を野菜として食べます。
その歴史は古く、紀元前のエジプト王朝時代には栽培され、ニンニクなどと一緒に労働者に配給されていたそうです。
玉ねぎは、「新玉」といわれる旬が4~5月です。
薄くスライスして食べるとおいしいですよね。
私はカツオのたたきにのせて食べるのが好きです。
玉ねぎは100gあたり37キロカロリーです。
玉ねぎには硫化アリルやケルセチンなどが豊富に含まれています。
この成分が血液サラサラやコレステロールを低下させる効果があり、ビタミンB1と一緒に摂取することで風邪予防にも一役買ってくれます。
豚肉と一緒に食べるのがおすすめです。
ちなみに、玉ねぎの独特の辛みや香りは硫化アリルという成分です。
硫化アリルは加熱することで糖質にかわります。
玉ねぎを炒めると甘くなるのはこのためです。
②「ねぎ」とは
ねぎは玉ねぎと同じネギ属で、葉の部分を食べます。
茎を食べているのではありませんよ。
ねぎも紀元前から中国西部で栽培されていたようです。
日本には奈良時代には既に伝わっていたそうです。
ねぎは、関東地方では白ねぎ(根深ねぎ)、関西では青ねぎが主流ですよね。
私は青ねぎを食べることが多いです。
ねぎの旬は冬、芋煮に入れるとおいしいですよね。
すきやきにも欠かせません。
ねぎにはビタミンC、ビタミンKやカリウム、そしてねぎの青い部分にはβカロテンが豊富に含まれています。
また、玉ねぎと同じ硫化アリルも含まれています。
ねぎと玉ねぎって似た香りがしますものね。
風邪予防に効果的ですし、さっ菌効果もあります。
そのためか、ねぎを首に巻くという民間療法もありますが、効果は「?」です(^^;)
ねぎは100gあたり28キロカロリーです。
「山わさび」と「わさび」の違いについては以下の関連記事をご覧ください!
2.「ネギ」と「ニラ」「リーキ」とはどう違う?
ニラもリーキも同じネギ属ですが、ネギとは別物です。
①「ニラ」とは
ニラはネギ属の多年草です。
ニラの歴史も古く、東アジアで紀元前から栽培されていたようです。
日本へは9世紀~10世紀頃に伝わったとされています。
ニラの旬は夏です。
レバニラにしたり餃子に入れるとおいしいですよね。
ネギよりも細く、葉は筒状になっていません。
また、ネギとはまた違った独特の香りがあります。
この香りが苦手な方もいるかも?
一般的な緑色のニラの他に黄ニラや花ニラなどもあります。
②「リーキ」とは
リーキは、別名西洋ネギ、ポロネギやポワローということもあります。
名前の通り、西洋のネギです。
日本にはオランダやベルギー産のものが輸入されています。
リーキもネギ属で、国内栽培よりも輸入が主流です。
リーキは青ネギではなく白ネギ寄り、ネギよりも太めで、白い部分がしっかりしています。
下仁田ネギに似ていますね。
葉は扁平で厚みがあり、ネギとの違いは筒状になっていないこと。
また、緑の部分がV字になっているので、ここを見たらネギかリーキか、見分けやすいです。
リーキはスープに入れたり、さっとゆでてサラダにしたりします。
またグリルして魚に添えることも。
甘みがありおいしいです。
【リーキ】
3.「わけぎ」「あさつき」との違いは?
わけぎもあさつきもネギ属です。
なので、ネギとは別物ですがネギの親戚ですね。
①「わけぎ」とは
わけぎはねぎと玉ねぎの雑種です。
ネギ属、球根性の多年草で日本には5世紀頃に伝わったとされていますが、原産地は明確ではないようです。
葉の部分も食べられますが、ねぎと玉ねぎの雑種ですので球根もありその部分も食べられます。
旬は冬、ぬたにしたり酢の物にして食べます。
私、大好きで冬になると毎日のように作っています。
【わけぎ】
②「あさつき」とは
あさつきはネギ属球根性多年草で野草の一種です。
平安時代には食用とされていた記録があります。
あさつきも球根と葉、両方食べます。
私はあまり親しみがないかなあ。
わけぎと比べると、あさつきの方がやや細いです。
【あさつき】
私にとって見分けにくいのは、わけぎとねぎ(青ねぎ)です。
畑に生えているときや白い部分まであるときには見分けがつく(わけぎは球根なので根元がぷっくりふくれています)のですが、葉の部分だけでは見分けがつきません。
時々、わけぎのぬたの中にねぎが混ざっていて、ショックを受けます。
「南蛮」と「唐辛子」の違いについては以下の関連記事をどうぞ!
まとめ
以上が、玉ねぎとねぎの違いや栄養などについてでした。
玉ねぎとねぎは同じネギ属ですが、別物です。
栄養面では似ているかな、ねぎには青い部分があるのでβカロテンが豊富に含まれています。
玉ねぎやねぎを生食する(薬味にしたり、サラダにするとき)ときは、食べる直前に切ってください。
硫化アリルは時間の経過とともに消えてしまうので、切ってから時間が経つと香りや独特の辛みが飛んでしまいますよ。